金属を加熱して着色させる処理
金属を大気中で加熱すると表面に色が付きます。
いわゆるテンパーカラーと呼ばれるものです。
この着色は、金属(鉄・鋼)表面にできる
酸化膜によるもので、温度によって色が異なります。
例えば200℃程度であればきつね色やシャンパンゴールドに、
300℃程度であれば青色に着色します。
本来着色はクレームとなることが多いのですが、
何も塗らずに加熱のみで金属から色を引き出すという意味で、
デザイン性、意匠性を目的として
意図的に着色が求められるシーンがあります。
例えば綺麗な金属表面に
焦げ付き感、経年使用感、レトロ感のある色を付けたい場合、
塗装では表現・再現が難しいと思われますが、
とある加熱条件で発色させることが可能です。
温度だけでなく金属の表面状態や、材料の種類によっても色の
付き具合は変わってきますが、
決して同じ模様が出来ない
世界でただ一つの模様が作り出せます。
金属を使用するヴィンテージ品、家具、模造品、オブジェ等
への活用が期待されます。
※機械的性質はそのままです(耐摩耗性、耐食性等の向上はありません)
※色味の指定や同一模様の形成は不可となります
※熱処理条件の開示は行っておりません