【熱処理コラム】金属粉末に対する熱処理

本社がある愛知県にはまだ緊急事態宣言が敷かれており、まもなく解除されると思われます。また、今月13日北関東で発生した地震や山火事と災害が続いており、平穏な日々を切望しております。

さて、粉体に対する熱処理についてご説明いたします。例えば鉄の比重は7.85ですが、粉体になるとかさ密度の観点から比重は低くなります。かさ密度や粉体の大きさによりますが3~5程度になることが多いです。真比重と比べて空気を含んでいる分軽くなりますが、軽くなるだけではなく熱の移動が非常に悪くなります。具体的には熱伝導から対流や輻射になってしまうのが原因です。また、表面積が真比重の場合最小化されていますが、粉体になることによって非常に大きくなります。

よって、粉体の熱処理を行う場合には様々な点を考慮する必要があります。熱の移動が悪い分、処理時間が多く掛かります。密度も低い分、1回の処理に量が多く充填できません。表面積が大きい分、化合しやすくまた、拡散接合しやすくなります。こういった様々な要因に対して処置を行い狙いの品質を満たすのは少々骨が折れます。

弊社では、多くの経験から最適な処理を可能にすべく提案をさせていただいております。例えば熱の移動に関しては表層と中心部の実体温度を測温し、最良な充填量を設定します。粉体に対する最適な熱処理ご興味がございましたら是非お問い合わせください。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
愛知県安城市/石川県志賀町
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