各種観測機器のご紹介

朝晩の風に肌寒さを感じる季節となりました。秋は大変に過ごしやすく好ましい季節でありますが、近年は秋が短くあっという間に冬を迎えている気がいたします。日中はまだまだ暑い日が続いております。皆様、体調には十分にご留意いただきたく存じます。

さて、今回は各種観測機器のご紹介をいたします。弊社には露点計と酸素分圧計があり、処理中の雰囲気を監視観測及びコントロールすることができます。弊社の標準ガスは窒素、アルゴン、水素であり窒素及びアルゴンガスはCEから供給しており、純度は99.999%(ファイブナイン)です。水素はカードル(バラ瓶)であり、こちらの純度は99.99%(フォーナイン)となっております。露点は‐60℃以下となっております。本来であれば露点は低いほど有利ですが、例えば使用される環境下を再現する等、高い露点での処理であっても対応することができます。対応範囲は‐60℃~+20℃となっております。

酸素分圧計によるメリットは10^-4以下の高真空雰囲気に加えて、酸素濃度を観測することでより酸化のない環境下での処理履歴を保証することにあります。さらに一定の水素ガスによる還元反応を用いて、より低酸素濃度の雰囲気をつくることが可能です。

お気軽にお声掛けください。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
愛知県安城市/石川県志賀町
HP:https://www.metalheat.co.jp  / TEL:0566-98-2501

金属熱処理技能士について

暦の上では蒙霧升降季節となりました。とはいえ猛暑日が続いており、熱中症には最大限の注意を払う必要がございます。皆様、体調には十分にご留意いただきたく存じます。

さて、今回は国家技能検定について触れたいと思います。金属熱処理は処理前、処理後の判断がし難く、特に弊社の主たる業務である真空熱処理は外観の変化がほとんどありません。形の変わる処理であればその技術力を以って評価いただけばよいのですが形の変わらない処理故、弊社ではお客様に安心いただけるよう「安心の可視化」に注力させていただいております。

具体的には「世界一きれいな熱処理工場を目指す」取り組みを行っており、これは熱処理においてきちんとした工程の管理(温度、圧力、真空度、流量等)によってこそ安定した品質を生み出せると考えているからです。

また、今回のブログの本題であります「全社員技能士化」にも力を入れております。製造部や品質管理部、技術部はもちろん、営業部や総務部社員であっても技能士を推奨しております。これは「安心の可視化」の一環であり、主たる目的はお客様の安心です。その手段として技能士資格の取得を目指しております。もちろん技能士資格は個人に与えられるものですので、社員の意欲や知見に資するものであります。そういった観点から、今期も熱処理技能士に1級が4名、2級が3名挑戦しております。試験は8月末に完了しており、人事尽くして天命を待っている状態です。お客様の安心の為、今後も1名でも多く1つでも上の等級を目指し邁進してまいります。

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バッチ炉と連続炉の違いについて

夏本番。猛暑日が増えてきております。熱中症等には十分ご留意いただきたく存じます。

さて、バッチ炉と連続炉の違いについてご説明したいと思います。バッチ炉の場合は昇温、均熱、冷却を繰り返す間欠運転となります。連続炉は最初に昇温する必要はありますが、均熱状態で維持した雰囲気をワークが通過する形となりますので、大凡ワークに必要なカロリーのみでの処理が可能となり合理的です。真空連続炉の場合は多室式となり、各部屋でセパレートされております。例として弊社が保有しております3室式でありますと【前室】【熱室】【冷却室】となります。様々な特徴がございますが今回は外気に触れないという点について説明いたします。前室の前扉が開き、ワークが挿入されますが、熱室内は高真空で保たれております。前室の真空度が熱室内の真空度と一致し、初めて熱室の扉が開くため熱室が外気に触れることがありません。対してバッチ炉は処理毎に扉を開くため、炉内は外気にさらされます。このことにより、同じ真空度でありましても酸素濃度に大きな差が出ます。極限まで低酸素下での処理をご希望でありましたら真空連続炉で処理を行わせていただきます。お気軽にお問い合わせください。

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温度分布や温度推移について

全国的には多くの地域が梅雨入りいたしました。弊社が取り扱う金属製品は湿度が天敵となるため、防錆等対策にはしっかりと注意してまいります。また、真夏日も増えており体調には十分ご留意いただきたく存じます。

さて、今回は温度分布や温度推移についてご説明いたします。一概に温度分布と申し上げましても、空炉(ワークが無い状態)とワークを投入した状態では著しく均熱の状態が異なります。弊社では温度帯にもよりますが、空炉であれば±3℃の均熱を確保することが出来ます(9点測定時)また、ワークを投入してもシース(熱電対)を用い、±5℃のレンジを確保することが可能です。炉の温度管理は3ゾーンで制御しており、各ゾーンの出力をコントロールすることで実現可能となっております。また、多量のワークや偏肉、粉体等、温度が収斂しづらいものであっても、リアルタイムで観測することで、ワークの中心部や炉の9点全て温度がサチュレートするまでの時間やサチュレートしてからの均熱時間を設定する等、多様な条件でありましても実体温度をきちんと観測し、管理することが可能となっております。勿論、真空雰囲気のみならず、各種ガス雰囲気下における測温も可能です。

熱処理ワークの品質のバラツキや実体温度測定でお困りでありましたら是非お気軽にお問い合わせください。

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超大型真空熱処理炉と金型の熱処理について

全国的には梅雨入りした地域もあり、弊社のある中部地方も目前となっております。弊社が取り扱う金属製品は湿度が天敵となるため、防錆等対策にはしっかりと注意してまいります。

今回は弊社が保有する大型炉と金型の熱処理に関して触れたいと思います。弊社の大型炉は有効加熱帯で幅1300*高さ1300*奥行1650となります。奥行に関しては最大2000まで対応可能です。耐荷重は1800㎏/グロスとなっております。

長尺品や大物、偏肉品、製缶品の場合、歪や割れが発生する場合があります。熱処理における歪のメカニズムは様々ですが加工時における残留応力の開放の場合、応力除去焼なましで解決することが出来ます。また、焼入時や固溶化処理のおける歪や割れの主な原因は冷却差です。金属製品の表面から冷却されるため内部との冷却差はもちろん、加工による表面積の増加による冷却能の向上がさらなる冷却差を発生させ、部分的な収縮により歪(変形)場合により割れにつながります。

弊社では50年以上の実績から歪を緩和すべく様々な対策を講じることが出来ます。冷却差を少なくするための特殊治具を使用した熱容積の調整や圧力や衝風管理による冷却スピードのコントロール、最大20点の熱電対を使用した実体温度測定による温度推移の記録や管理により変形を修正するのではなく発生させないよう日々努力しております。

歪みや変形でお困りでございましたらまずはご相談いただけますと幸甚に存じます。

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試作開発・研究案件の対応について3

初夏の訪れを感じる過ごしやすい季節となりました。新入社員も迎え入れ、社として期待と喜びを感じる一方、やはり多くのご担当者様との別れがあり、寂しさも感じます。弊社は4月が期末となります。能登工場の震災もあり、苦難の年でありましたが来期も皆様のお力となるべく、注力してまいります。

今回も試作開発・研究案件に関して少し触れたいと思います。先月も触れましたが水素雰囲気における処理が直近では多い状況です。水素濃度調整、露点管理、圧力(実績では負圧~3barまでですがそれ以上の圧力も可能)実体温度測定等が可能です。もちろん、管理項目における値をデータとして処理後提出させていただいております。実際の処理におきましてお立会いいただくことも可能です。

もちろん実現不可能なこともありますが、弊社としてはできる限り実現すべく注力させていただきます。まずはご相談ください。

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試作開発・研究案件の対応について2

春爛漫の時期を迎えました。出会いと別れの季節です。様々な背景により、今年も多く別れがございました。寂しい気持ちはございますが、同時に多くの出会いも待ち受けており、楽しみにしております。

今回も試作開発・研究案件に関して少し触れたいと思います。近年引き合いが多いのが先月ご紹介いたしましたチタン及びチタン合金の問い合わせですが、同様に問い合わせが多いのが特殊な環境における処理となります。水素100%雰囲気(圧力数十Pa~300kPa)や、露点を調節したガス雰囲気、脱ワックス、脱バインダー処理や高真空処理(1*10^-5)等。収集データも、炉内雰囲気温度、実体雰囲気温度、露点、酸素濃度、炉内真空度、炉内圧力などをデータで提出させていただいております。また、処理後のデータから弊社所見や見解を僭越ながら述べさせていただく機会も多いです。

もちろん実現不可能なこともありますが、弊社としてはできる限り実現すべく注力させていただきます。まずはご相談ください。

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試作開発・研究案件の対応について

2024年も早2か月が過ぎようとしております。季節外れの暖かさから一転、厳しい寒さと長雨で少し気が滅入っております。春は出会いの季節です。弊社も毎年4月に新入社員が入社します。若手が成長する様をいつも楽しみにしております。

例年この時期(期末前)には多く試作開発・研究案件の問い合わせがございます。本年も例外ではなく、日々対応しております。近年引き合いが多いのがやはりチタン及びチタン合金の問い合わせです。弊社では最適な環境下でチタン及びチタン合金の溶体化、焼鈍、時効硬化処理を行っております。高温下では酸素や窒素と結合しやすく、硬化や脆化の原因となるため延性を必要とする場合は真空度のみならず、酸素分圧やガスの純度、露点等に配慮する必要があります。弊社のこれまでの経験と知見で最良な条件での処理をお約束いたします。

その他、熱処理に係る多様な処理に対応しております。お気軽にお問い合わせください。

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新年のご挨拶

まず,このたびの令和6年能登半島地震で被災された方々に,謹んでお見舞い申し上げます。新年を迎え、早くも1月がすぎようとしておりますが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

弊社では時に様々なサプライヤ様と協力し、課題解決に勤しんでおります。例えば流動層熱処理炉やソルト炉を用いた部分焼入や加温、均熱から冷却(WC、OC)における温度推移を観察(温測観察)もちろん、真空炉を用い温測を行うこともできます。熱容量の異なるサンプルワークを用意し、深さの異なる温測用の孔を設けることで熱容量及び表面、1/4部、中心部といったパラで温測を行うことも可能です。超サブゼロやクライオに関しても同様に温測可能です。

お問い合わせいただきましたら、あらゆる手段を模索し、可否含め回答させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

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今年もありがとうございました

光陰矢の如し。2023年もあっという間に過ぎ去り、新年を迎えようとしております。今年も新たなお客様や案件といった出会いも多く、大変多くの経験をさせていただきました。

さて、本年も全国各地より多くの案件をいただきました。引き合いとしてはろう付けをはじめとした接合関連、多様な雰囲気下による処理(多様なガス種、多様な真空度、多様な露点等)長尺・大物品、Ti溶体化、時効処理やNi基をはじめとした高合金に対する磁性処理、粉体に対する脱ワ、脱バイ、還元処理等が多かったように思います。こういったお問い合わせに対して、弊社の知見と経験をもとに真摯に対応させていただきました。

お問い合わせいただけましたら今後も真摯に対応させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

また2024年は弊社能登工場に大型新設備が導入されます。また、ブログ等で詳細な仕様については説明させていただきます。

本年も大変お世話になりました。何卒来年もよろしくお願い申し上げます。

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