カテゴリー別アーカイブ: 熱処理

多様な熱処理雰囲気処理について

桜花爛漫。弊社でも先日入社式が執り行われました。純真な新入社員を前に、自身の入社した当時を思い出し、あの頃の自分に恥ずかしくない自分でいられるよう日々精進したいものと決意を新たにしました。また、新入社員諸君には大きく成長してもらいたいものです。

さて、多様な雰囲気処理について少しご説明したいと思います。まずは還元処理となります。高温、水素雰囲気下で処理を行うことにより脱酸を促すのが目的となります。弊社の場合、減圧~加圧下、数%~100%濃度、200℃~1200℃程度で行うことが可能です。ワーク形状も数μmの粉体から~インゴットまで処理可能となっております。条件にもよりますが還元時、酸素濃度を測定することも可能です。水素を導入することにより炉中の酸素濃度が減少いたしますが、監視も記録も可能となっております。
続いては、湿潤処理となります。露点の低いガスをあえて任意の露点まで加湿し、その露点を維持しながら処理をすることが可能です。露点計による監視や記録も可能となっております。
その他、条件によりますが脱ワや脱バ処理も可能です。Tiやレアアース等高温で反応しやすい材質でありますと真空雰囲気はもちろんアルゴン雰囲気での処理も可能です。
いずれの処理であっても、真空引き後任意のガスを置換という手法が取れるため、コンタミの混入を低く抑えることもできます。
お気軽にお問い合わせください。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
愛知県安城市/石川県志賀町
HP:http://www.metalheat.co.jp  / TEL:0566-98-2501

ろう付けについて

10年に1度ともいわれる最強寒波が到来し、各地で様々な爪痕を残しました。本社は愛知県にあり、大きな被害はありませんでしたが、石川県の能登工場は高速道路が多く通行止めとなり、物流が寸断されました。最近ではようやく落ち着きをみせておりますがまだまだ非常に厳しい寒さが残ります。皆様、体調には十分ご留意いただきたく存じます。

さて、今回はろう付けについてご紹介したいと思います。弊社では真空熱処理炉を多く所有しており、特には10*10^-4台高真空雰囲気や大型真空炉(1300*1300間口、奥行1650)を保有し、代替性の少ない処理を行うことが可能です。真空雰囲気のみならず、窒素ガスや不活性ガスであるアルゴン、還元性ガスである水素雰囲気でも処理が可能です。まずはお気軽にお声掛けください。

また、今期も弊社から新たな金属熱処理技能士が誕生いたしました(2級:3名)皆様に安心していただけますようこれからも技能士育成には社を挙げて注力させていただきます。よろしくお願い申し上げます。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
愛知県安城市/石川県志賀町
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温度分布や温度推移について

もう10月ですが朝晩はだいぶ涼しくなったもののまだまだ残暑が厳しい状況です。風情ある過ごしやすい秋の夜長を以前のように楽しみたいものです。

さて、今回は以前にも少し説明いたしましたが、温度分布や温度推移についてご説明いたします。一概に温度分布と申し上げましても、空炉(ワークが無い状態)とワークを投入した状態では著しく均熱の状態が異なります。弊社では温度帯にもよりますが、空炉であれば±3℃の均熱を確保することが出来ます(9点測定時)また、ワークを投入してもシース(熱電対)を用い、±5℃のレンジを確保することが可能です。炉の温度管理は3ゾーンで制御しており、各ゾーンの出力をコントロールすることで実現可能となっております。また、多量のワークや偏肉、粉体等、温度が収斂しづらいものであっても、リアルタイムで観測することで、ワークの中心部や炉の9点全て温度がサチュレートするまでの時間やサチュレートしてからの均熱時間を設定する等、多様な条件でありましても実体温度をきちんと観測し、管理することが可能となっております。勿論、真空雰囲気のみならず、各種ガス雰囲気下における測温も可能です。

現行行われている処理でも最適な処理時間を実測することで導くことが可能です。最適な処理時間は処理費、処理時間の最小化に寄与するのみならず、組織の結晶粒度細粒化に寄与します。

熱処理ワークの品質のバラツキや実体温度測定でお困りでありましたら是非お気軽にお問い合わせください。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
愛知県安城市/石川県志賀町
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サブゼロ処理について

まだまだ残暑が厳しく、熱中症には十分気を付けなければならない気候であります。また、ピークアウトを迎えそうではありますが、新型コロナウイルス第7波が猛威を振るっております。皆様、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。

さて、今回はサブゼロ処理についてご紹介いたします。弊社では800*800*120サイズ、常温~-190℃までコントロール可能なサブゼロ装置を保有しております。サブゼロによるメリットは様々ですが、その中でも経時寸法変化(経年変化)対策が行えます。焼入時に発生したγr(残留オーステナイト)は経時と共にマルテンサイト化します(時効硬化)マルテンサイト化すると硬く、大きくなります。これが経時寸法変化です。焼入後、焼戻し前にサブゼロを行うことにより、γrを数ヶ月~数年の時効効果を即時マルテンサイト化させることを目的とします。マルテンサイト化することでより硬く強靱化され、工具等の長寿命化に寄与します。

サブゼロ時における注意事項として、ヒートショックによる割れが挙げられます。弊社ではプロコンを使用した制御を用い多段階でゆっくりと冷やすことにより、割れを発生させることなく処理を行う事が可能です。また、シースとロガーを用い、雰囲気温度と実体温度の収斂の状況を確認及び記録することも可能です。ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
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還元処理について

2022年も早1か月が過ぎようとしております。まだまだ寒く、早朝はフロントガラスの凍結をとるのが日課になるほど、厳しい寒さが続いております。皆様におかれましても体調には十分ご留意いただきたく存じます。

さて、今月は還元処理についてお知らせいたします。還元処理は酸化物を水素によって還元する処理になりますが、一般には水素連続炉で行われます。ただし、水素連続炉でありますとごく短い時間での処理しか行えません。また圧力に関しても常圧での処理が一般的となります。弊社では長時間であっても、高圧であっても処理することが可能です。ご興味がありましたら是非お問い合わせいただきたく存じます。

真空度、清浄度をお求めのお客様へ

今年はよく言われておりますが、秋がなく一気に冬到来といった形で風情を感じる間があまりなかったので残念に思います。ただ、コロナ禍に関してはやや落ち着きを見せ、少し安心できる状況になったことは喜ばしいと思います。寒暖差が大きい季節です。体調にはご留意いただきたいと思います。

弊社ではダイシングフレーム、テープフレーム、ウェハーリングを製造販売しております。特には熱処理(焼入)を施し高硬度を有したタイプを得意としており、おかげさまで特に最近は引き合いが多く好評を博しております。弊社HPにも情報を掲載しておりますが、フレキシブルに対応しておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

また、弊社ではそういった業界のニーズに耐えうるべく高真空処理を行っております。大型炉(1300*1300*1650)にて10-4Pa以上の雰囲気で大量に処理することが可能です。

例えばクリーンブースを設置させていただくことも可能です (実績有り)洗浄に関しても基本の設備は炭化水素系の真空洗浄機(ベーパー)となりますが、超音波洗浄や純水等ご要望に対し、打合せの上対応させていただきます。お気軽にお声掛けください。

【熱処理コラム】サブゼロ処理について

例年であればまだまだ残暑が厳しい時期ですが、雨や曇天が多く気温的には過ごしやすい日が多かったように感じます。とはいえ猛暑も多い時期ですので皆様、体調にはご留意ただきたいと思います。

さて、今回はサブゼロ処理についてご紹介いたします。弊社では800*800*120サイズ、常温~-190℃までコントロール可能なサブゼロ装置を保有しております。サブゼロによるメリットは様々ですが、その中でも経時寸法変化(経年変化)対策が行えます。焼入時に発生したγr(残留オーステナイト)は経時と共にマルテンサイト化します(時効硬化)マルテンサイト化すると硬く、大きくなります。これが経時寸法変化です。焼入後、焼戻し前にサブゼロを行うことにより、γrを数ヶ月~数年の時効効果を即時マルテンサイト化させることを目的とします。マルテンサイト化することでより硬く強靱化され、工具等の長寿命化に寄与します。

サブゼロ時における注意事項として、ヒートショックによる割れが挙げられます。弊社ではプロコンを使用した制御を用い多段階でゆっくりと冷やすことにより、割れを発生させることなく処理を行う事が可能です。また、シースとロガーを用い、雰囲気温度と実体温度の収斂の状況を確認及び記録することも可能です。ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

 

【熱処理コラム】温度分布と温度推移について

梅雨入りしてからなかなか雨が降らず、梅雨らしくない日が続いておりましたが、直近では豪雨が頻発しており、亜熱帯化している現況を感じます。梅雨を開けると猛暑です。皆様、体調にはご留意いただきたく存じます。

さて、今回は以前にも少し説明いたしましたが、温度分布や温度推移についてご説明いたします。一概に温度分布と申し上げましても、空炉(ワークが無い状態)とワークを投入した状態では著しく均熱の状態が異なります。弊社では温度帯にもよりますが、空炉であれば±3℃の均熱を確保することが出来ます(9点測定時)また、ワークを投入してもシース(熱電対)を用い、±5℃のレンジを確保することが可能です。炉の温度管理は3ゾーンで制御しており、各ゾーンの出力をコントロールすることで実現可能となっております。また、多量のワークや偏肉、粉体等、温度が収斂しづらいものであっても、リアルタイムで観測することで、ワークの中心部や炉の9点全て温度がサチュレートするまでの時間やサチュレートしてからの均熱時間を設定する等、多様な条件でありましても実体温度をきちんと観測し、管理することが可能となっております。勿論、真空雰囲気のみならず、各種ガス雰囲気下における測温も可能です。

現行行われている処理でも最適な処理時間を実測することで導くことが可能です。最適な処理時間は処理費、処理時間の最小化に寄与するのみならず、組織の結晶粒度細粒化に寄与します。

熱処理ワークの品質のバラツキや実体温度測定でお困りでありましたら是非お気軽にお問い合わせください。

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【熱処理コラム】拡散接合について

5月12日より本社がある愛知県にも緊急事態宣言の発令検討がなされています。私事ではございますが、コロナ禍の影響もありGWも必要最低限の外出しかできませんでした。終息は中々難しいとは思いますが、平穏な日々を切望しております。

さて、今回は拡散接合についてご説明いたします。一般に拡散接合とは高い面粗度の表面を密着させ、高真空度雰囲気下で高温の熱をかけることにより接合する現象を指します。接合面をまたぎ結晶粒も成長する点から、非常に強固に接合することが出来ます。但し今回は接合を目的とした処理ではなく、接合してしまったいわば固着という不具合として捉え、その対策を紹介いたします。

先のご説明の通り、拡散接合は要約すると「高い面粗度」、「高い真空度」、「高い圧力」、「高い温度」により発生します。例えばステンレス部品における溶体化処理の場合、光輝性が必要となることが多く、「高い真空度」はマストとなることがあります。また、品質の観点から「高い面粗度」がマストになることも多く、「高い温度」も軟化と鋭敏化を鑑みるとマストになります。では「高い圧力」をどうにか対策をすれば良いのですが、形状にもよりますが処理量を減らすこととなり、結果マストになるようなことが往々としてございます。とはいえ、対策を講じなければ拡散接合してしまい、製品になりません。

弊社では、各因子に対して少しずつ対策を講じることで拡散接合を発生させずに処理を行っております。今回の内容でお困りなことございましたらお気軽にご相談いただけますと幸甚に存じます。

株式会社メタルヒート(真空熱処理)
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【熱処理コラム】能登工場設備について

本社がある愛知県は例年に比べ桜の開花が大変に早く、もう葉桜になってきました。風情を感じる花見を例年であれば大変楽しみにしておりますが、今年もコロナ禍の影響により遠目で楽しむ程度にしております。平穏な日々を切望しております。

今月4月5日に株式会社メタルヒート能登工場が開所式を迎えました。そこで今月は能登工場が保有する設備について説明したいと思います。

まずは、対流加熱装置付きガス冷却横型真空炉PQC-80/80/130(SP)(IHI製)です。こちらは2台保有しております。炉内有効寸法はH:800*W:800*L:1300で処理量は1000kg/グロスとなっております。窒素、水素、アルゴン雰囲気での処理が可能で、実体温度測定は9chまで可能となっております。

また、大型真空熱処理炉(2bar)(横型真空熱処理炉)TITAN3100(IPSEN製)を1台保有しております。炉内有効寸法はH:915*W:915*L:1220で処理量は2720kg/グロスとなっております。こちらも窒素、水素、アルゴン雰囲気での処理が可能で、実体温度測定は9chまで可能となっております。

勿論洗浄装置も保有しており、真空脱脂洗浄機J00095P000 IWBV-4VCS(IHI製)、炉内有効寸法はH:780*W:780*L:1350、処理量は1000kg/グロスとなっております。

その他、熱風循環式焼戻炉NEF-500-C(中日本炉工業製)を保有しており炉内有効寸法はH:800*W:800*L:1300、処理量は500kg/グロスとなっております。

案件によっては設備から行えるだけの設置スペースも十分に備えております。ご興味がございましたらお気軽にお声掛けいただけますと幸甚に存じます。

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